私の考える一般的な頭の体操
皆さんは頭の体操と聞いて何を思い浮かべるだろうか。
高齢化社会の今、そして人生100歳が当たり前になると言われている日本では頭の体操に関心がある方も少なくないはずだ。私が、頭の体操で思いつくワードを思いつくだけ挙げていこうと思う。こうやって、思いつくだけ何か言葉を想起することも頭の体操と言えよう。計算・書字・読書・塗り絵・パズル・クロスワード・クイズ・会話、折り紙などの創作、簡単な運動。こんなところだろうか?もちろんこれらを組み合わせて行うことも可能だ。例えば、歩きながらしりとりを行えば『言葉の想起』➕『クイズ』➕『簡単な運動』となる。組み合わせる事によって、同時に様々な課題に挑戦することとなることから単純に(➕)で表現することに抵抗を覚える人もいるかも知れない。私は、これらの頭の体操に少し違和感を感じている。国立大学の有名な脳を研究している教授が脳の画層と研究データを添えて簡単な計算問題をすれば脳のこの部分が活性化して認知症予防に効果的ですと謳えばその本はベストセラー、いや大ベストセラーになる。確かに認知症には種類もあるが、私が今まで出会ってきた人生の先輩たちがその本に取り組んでいたら人生が変わったかと考えると、決してそうではないと思う。ストレッチや運動が大好きで『私は脳が足りないから』と頭の体操の本を手放さない老婆の話をしよう。私はその老婆の隣に腰掛け、両方の爪先を10回あげる運動を一緒に行いました。私達が、その運動を終えた瞬間に私は『今のを一人で行いましょう』というと老婆は『あらやだ、忘れちゃった』と答えました。それを毎週行っても結果は変わりません。彼女の名誉のために言うと、そう言う老婆は一人でなく不特定多数いらっしゃいました。また、医者や国際パイロット、東大卒で運動も勉強も大好きで黄色いアンダーラインで示した頭の体操を私より格段に優雅にこなしてしまう紳士淑女でもここがどこなのかわからないと言う具合の方々も沢山いました。ご飯を食べたか?朝か夕かわからなくてもピアノの前に腰をかけると譜面なしで合唱コンクールで伴奏を任されるくらいにピアノを演奏できる人もいっらっしゃいます。









私が提唱する新しい頭の体操の形
私は、床ごろこそが新しい頭の体操・新頭の体操だと思っています。大前提として、好奇心をもって床ゴロに取り組むことが大切です。赤ちゃんが様々な動きを獲得するにあたっては好奇心と言うキーワードがとても重要です。いやいやゴロゴロしていたり、機械的に反復練習のように行っていたら赤ちゃんの動きは発展して行かないからです。例えば、空中に右腕で円を描きながら、左腕で三角を描いてみてください。私にはこの動きができないので、私にとってはよい頭の体操になると思います。この運動にはリズムが必要です。このように頭を使って運動するという観点から見れば床ゴロに近いですが、床ゴロがこの動きと決定的に違うのは床ゴロにはリズムが必要ありません。また、この動きが一度できてしまえば、これはその人にとって頭の体操とは言えないかも知れません。床ゴロで行う頭の体操とは何でしょうか?それは、実際にいくつも床ゴロを体験してわかるものです。きっと、動きのバリエーションに驚くはずです。例えば、右手を挙げるという単純な動き。これを読んでいる皆さんは右手を挙げてみてください。次に人差し指だけに注意を集中して右手を挙げてください。今度は肘だけに注意を向けて右手を挙げてみてください。最後に口の中の舌が柔らかいかに注意を向けて右手を挙げてみてください。周りから見たら、全て右手を挙げるという同じ動きでも、右手を上げた時の脳の画像を見ればそれぞれ異なった脳神経細胞が発火しているのは、あなたが一番感じていると思います。これはまさしく、新しい頭の体操と言えるでしょう。